広島県の飲食店許可申請手続を支援します。 行政書士すがはらあきよし事務所 行政書士 菅原章義

飲食店許可申請手続き

広島県三原市に事務所を構え、飲食店許可のお手伝いをさせていただいております。

飲食店の手続きに関わることならお気軽にお問い合わせください。

 

飲食店を営業するには許可が必要です。

人の口に入るものを取り扱う訳ですから、衛生的で無ければならないことは言うまでもありません。

食中毒の発生の防止や食品取扱設備が満たさなければならない基準等様々な規制が法律や条例で定められています。

これら様々な基準を満足しなければ許可を受けて飲食店を営むことはできません。

ここでは、飲食店営業に必要な許可手続きを解説しています。

許可の必要な飲食店等の業種

飲食店営業は、許可が必要な食品関係の38種の営業許可の中の一つで、最も一般的なレストラン等を始めるときの業種です。

ただし、営業の形態によっては、飲食店営業以外の業種の営業許可もあわせて取得しなければいけないこともあります。

各自治体ごとに取り扱いが異なることもあるので、事前に保健所でよく相談をしておくことが必要です。

飲食店営業の種類

さて、最も一般的な営業の種類である飲食店営業には、二つの営業の形があります。

一つは、食品を調理する営業で、もう一つは設備を設けて飲食させる営業です。どちらか一方だけでも、両方でも飲食店営業に該当することになります。

さらに飲食店営業は、一類から五類まで、5種類の形態に区分されています。

一類は、二から五類までを除くものとされており、この一類が最も一般的な飲食店営業の種類といえます。 まず、二類から五類までの内容を見てみましょう。

二類

二類は自動販売機、蒸し器等により調理して販売するものです。非常に限定されているものなので、新たに個人で飲食店を開業する場合、この二類のみの許可を得て開業することは少ないと思います。

自動販売機を並べてあるところとか、肉まんの販売のみとか非常に限定されているものになると思います。

三類

三類は、仕出し、弁当等の調理、製造を行うものです。

仕出しとは、依頼を受けて食品を自身の営業施設で調理師、依頼主のところへ持ち込むような営業形態です。

弁当屋とは、依頼を受けるかどうか関係なく食品を調理し、販売する営業です。

これらは、調理は行うが、施設内で飲食させることはない営業形態です。

これらの営業形態は、調理してから、お客様の口に入るまでの時間が長くなる場合もあり得るため区別されていると考えられます。

四類

四類は、食肉販売施設で自家製ソーセージを調理して販売するものです。

非常にまれな例です。広島市ではこの四類のみの営業は見当たりませんでした。

五類

五類は、露店により飲食させるものです。

具体的には自動車で食品の調理を行う移動販売になります。

飲食店許可を取って開業する場合は、一類許可が最も一般的で、場合によっては三類との組み合わせ、若しくは営業形態によっては、菓子製造業、アイスクリーム製造業、惣菜製造業等の許可も必要になる場合があります。

ご自身がどのような営業を行いたいか、考えを固めたうえで保健所に相談に行き、許可の種類を確認しましょう。

飲食店許可を取るために必要な要件

飲食店営業に必要とされる要件は人的要件と、物的要件の2種類あると考えられます。

人的要件とは、飲食店を営業するにふさわしい人であるかどうかであり、物的要件とは、食品を取り扱う施設、設備が衛生面において問題がないかどうか、です。

それぞれ、その内容を見てみましょう。

飲食店には食品衛生責任者が必要です

食品衛生責任者とは、食品の安全性を確保するために、自分のお店は自分の責任で管理し、衛生的な食品がお客様に提供されるようにするために設置されるものです。

個人で小さくお店を始められる方は、ご自身が食品衛生責任者になる場合が多いですが、別の人を雇用し、食品衛生責任者になってもらっても構いません。

飲食店営業には、この食品衛生責任者の設置が義務付けられており、違反した場合は営業停止等の行政処分を受けることになります。

食品衛生責任者は誰でもなれるわけではなく、次のような一定の資格が必要です。

  • 食品衛生責任者養成講習会を受講した方
  • 食品衛生監視員又は食品衛生管理者となる資格を有する方
  • 食品衛生指導員
  • 栄養士、調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生監理者、と畜場衛生管理責任者、と畜場作業衛生責任者、船舶料理氏の資格を有する方

新たに脱サラ等で独立して飲食店を開業しようとしている場合は、食品衛生責任者養成講習会を受講することが最も近道ではないでしょうか

広島市の場合は、月に2度程度開催されております。 受講料は6,400円で、電話により事前に受講予約wする必要があります。定員に達し次第締め切られるので余裕をもって申し込みましょう。
業種ごとに設備の基準が規定されています

最も一般的と考えられる飲食店営業一類の営業の施設の基準を見てみましょう。

広島県の条例により次のように規定されています。

構成

次の施設により構成されなければなりません。

  • 専用の調理場(調理を行う場合に必要)
  • 生食用食肉加工場(生食用として販売する牛の内臓を除いた食肉を加工する場合に必要)
  • 生食用食肉調理場((生食用食肉を調理する場合に必要)
  • 調整室(調理を行わないで、客席を設ける場合に必要です)
  • 客室(客席を設ける場合に必要)
  • 給水施設
  • 更衣室及び便所(調理を行い、客席を設けないで直接店頭で販売するものを除く)
調理場の基準
  • 他の専用の施設と区画し、かつ、専用の施設以外の他の場所と隔壁をもって区画してあること。
  • 客室との区画は、食品の授受が衛生的に行われるような構造であることから及び客室からごみ又は誇りの侵入の恐れがある場合はその防止装置があること。
  • 広さは、従事者1人につき余剰面積が1.6平方メートル以上であること。
  • 天井、床及び内壁があること。
  • 窓その他開閉する箇所には、ごみ、ねずみ族、はえ等の侵入を防止することができる設備があること。
  • 作業中人の出入りにより施設内の衛生確保が困難となる場合には、出入り口に自動的に閉鎖する構造の扉があること。
  • 採光が得られる構造であること又は作業面における照度を100ルクス以上保ち得る照明設備があること。
  • 寒気が可能な構造であること又は動力換気装置があること。
  • 排水溝又は配水管があること。
  • 食品、添加物、器具及び容器包装の保管設備があること。
  • 冷蔵又は冷凍を必要とする食品を取り扱う場合は、冷蔵設備又は冷凍設備があること。
  • 上記又は油煙が発生する箇所の上部には、廃棄設備があること。
  • 食品及び器具の洗浄設備があること。
  • 器具の殺菌設備があること。
  • 手指の消毒及び洗浄設備があること。
  • 廃棄物処理設備があること。
生食用食肉加工場の基準
  • 他の専用の施設と区画し、かつ、専用の施設以外の他の場所と隔壁をもって区画してある場所に、生食用食肉加工設備があること。
  • 生食用食肉を加工する専用の調理台その他の設備があること。
  • 生食用食肉を加熱殺菌するための設備及び加熱の温度を正確に測定することができる装置があること。
  • 蒸気又は油煙が派生する箇所の上部には、廃棄設備があること。
  • 加熱殺菌した生食用食肉をセ氏4度以下に冷却することができる専用の冷却設備があること。
  • 器具の洗浄設備であって専用のもの及びセ氏83度以上の温湯により消毒できる設備があること。
  • 専用の手指の消毒及び洗浄設備があること。
生食用食肉調理場の基準
  • 他の専用の施設と区画し、かつ、専用の施設以外の他の場所と隔壁をもって区画してある場所に、生食用食肉調理設備があること。
  • 生食用食肉を調理する専用の調理台その他の設備があること。
調整室
  • 他の場所と区画してあること。
  • 天井及び床があること。
  • 食品及び器具の保管設備があること。
  • 器具の洗浄設備があること。
  • 手指の消毒及び洗浄設備があること。
客室
  • 他の専用の施設と区画し、かつ、専用の施設以外の他の場所と隔壁をもって区画してあること。
  • 窓その他開閉する箇所は、ごみ、ねずみ族、はえ等の侵入を防止することができる設備があること。
  • 寒気が可能な構造であること又は動力換気装置があること。
  • 天井及び床があること。

飲食店許可手続きの流れ

許可を受けるために必要な手続きの流れを確認しましょう。

どこで、どのような飲食店を開業したいか、ご自身のお考えは固まっていると思います。 施設や設備はどのように調達するのか、工事の規模や期間はどの程度になるか、しっかり計画を立て、その構想をもってまずは保健所に相談です。
  1. 事前相談
    必ず工事の着工前に、施設の図面をもって相談に行きましょう。ここで基準に適合しているかどうか確認してもらい、必要があれば内容を修正しなければならないこともあります。
  2. 内容を確認してもらったうえで工事着工
  3. 許可申請書を提出
    遅くとも開業予定の1週間前くらいには、提出しましょう。
    手数料を支払う必要があります。
  4. 施設検査
    検査日までに施設は完成しておかなければならないので、スケジュールの調整は大事です。
    施設の責任者の立会いのもと、食品衛生監視員という立場の方が現地に出向いて検査が行われます。
    万が一基準を満たしていないというようなことがあった場合は、改修等適切な処置を行い再検査となります。
  5. 許可証の交付
    施設検査に合格すれば、通常2~3日程度で営業許可証が交付されます。
  6. 営業開始
    営業許可証が交付されてから営業を開始しましょう。

許可の有効期限は5年間です。期限内に更新手続きが必要ですので注意しましょう。

飲食店許可申請に必要な費用

広島市における営業許可申請に伴う手数料は次のとおりです。(一部抜粋)

飲食店営業 16,000円
喫茶店営業 9,700円
乳類販売業 9,700円
そうざい製造業 21,000円
食肉販売業 21,000円
菓子製造業 14,000円
食肉製品製造業 21,000円

申請手数料は微々たるもので、実際に必要な開業資金は、日本政策金融公庫の調査によれば、約1,000万円という数字が出ています。

施設の工事費や店舗、営業形態の規模によって大きく変わりますので、ご自身でしっかりと計画を立てなければなりません。

最も資金が必要となるのは施設の工事費ではないかと思います。

場合によっては、全体の半分以上は工事費で占めることになるでしょう。

どうしても資金が足りない、集まらない、若しくは、お金をかけたくないということであれば、「居抜き」物件を探してみるのもいいかもしれません。

「居抜き」とは、前のテナントの内装や設備が残っているものをいいます。

また、業者に頼まず、DIYで内装を作るという方もおられるかもしれません。

その場合は、お金はかからないが、時間がかかるというデメリットもあります。

飲食店許可申請に必要な書類

許可申請に必要な書類は、事前相談に行った時に説明してもらえると思います。後で疑問点が残らないように、書類の内容、書き方について説明を受け、理解しておきましょう。

必要な書類は次のとおりです。

  • 営業許可申請書
  • 食品衛生監視カード(事前相談のときに受け取ってください)
  • 営業施設の平面図
  • 食品衛生責任者の資格を証明するもの
  • 登記事項証明書(法人の場合)
  • 水質検査成績書(貯水槽経由水、井戸水を使用する場合)
  • 営業設備の大要(製造業を行う場合)
  • 製品の品目届(製造業、飲食店営業三類を行う場合)

申請書の様式は次のようなものです。(広島市の場合)

営業許可申請書

飲食店許可申請に必要な期間

許可申請書を提出してから許可証の交付まで、順調にいけばおおよそ10日程度で可能です。長くても二週間見ておけば間違いないでしょう。

実際に、開業しようと決めてから開業までどの程度の時間がかかるでしょうか。

  • 店舗物件を探し、賃貸借契約を締結
  • 工事業者との打ち合わせ
  • 保健所との事前相談
  • 工事
  • この間に、又は、この前に資格を持っていなければ、食品衛生責任者の資格を得るための講習を受けなければなりません。

メニューの開発や、人を雇う場合にはトレーニングに係る時間も必要かもしれません。

また、宣伝広告等にも時間がとられるでしょう。

開業するまでは、開業した後も数か月は、睡眠時間が削られるほど時間が足りないかもしれません。

営業開始後に必要な手続き

営業開始した後もやらなければならない必要な手続きがあります。手続きを忘れると営業できなくなる場合もありますから注意してください。

食品衛生責任者実務講習会

許可申請を行った翌日から6か月以内の期間内に、食品衛生責任者は講習を受けなければなりません。

この講習会は、食品衛生に関する最新の情報や法令改正の内容など、必要な知識を習得するためのものです。

広島市の場合は、月に2度ほど開催されています。

受講料は2,600円です。

受講は、事前に電話での予約が必要です。定員が決められており、定員に達すると締め切られますので余裕をもって予約しましょう。

許可の更新

新規営業許可の有効期限は5年間です。

期間満了する月の1日から満了日の5日前までに更新申請手続きを取らなければなりません。

必要な書類は次のとおりです。

  • 営業許可申請書(更新)
  • 営業許可証
  • 水質検査成績書(新規申請時に水質検査書が必要でその後、給水施設に変更がない場合)
  • 変更届(変更がある場合)

更新手続きの後、施設検査が実施されます。

基準に適合していることが確認されたのちに、新たな営業許可証が交付されます。

申請事項の変更

届出が必要な変更事項は次のとおりです。

  • 申請者の氏名
  • 申請者の住所
  • 施設の名称
  • 法人の代表者の変更
  • 法人の住所
  • 構造設備(大幅な変更の場合)
  • 自動販売機

届出に必要な書類は次のとおりです。

  • 変更届
  • 登記事項証明書(履歴事項全部証明書) 法人で、商号、代表者、所在地を変更する場合
  • 戸籍謄本又は抄本(個人営業で、結婚等で市根井を変更する場合)
  • 変更後の図面(施設の軽微な変更の場合)
  • 機種、機番のパンフレット(自動販売機の変更をする場合)
  • 営業許可証書換申請書(書換が必要な場合)

※設備の大幅な変更の場合は、新たに許可を取り直す必要が生じる場合があります。

該当するかもしれないと思ったらまず、保健所に相談しましょう。

廃止
次のような場合は、10日以内に廃止届を提出しなければなりません。
  • 営業者の廃業
  • 営業者の死亡
  • 法人の解散
  • 営業所の移転

※営業を続ける場合には、新規に許可を取り直す必要があります。

地位の継承
  • 許可を受けた法人営業者の合併又は分割により、営業者の地位を承継した場合
  • 許可を受けた営業者の死亡(相続)により、営業者の地位を承継した場合
食品衛生責任者の変更

食品衛生責任者を変更した場合は届出をしなければなりません。

必要書類は次のとおりです。

  • 食品衛生責任者設置・変更届
  • 資格を証明するもの
  • 変更前後の氏名が確認できるもの(婚姻等により氏名変更した場合に必要)

許認可に係ることならどんなことでもお伺いいたします。
お客様には、ご自身の事業に専念していただけるよう、面倒なお役所の手続きはお任せください。

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